あがり症、翻訳者になる!①学生~新卒入社まで

在宅の仕事

 

こんにちは、あがりまる(@agarimaru)です。

 

(←こう見えて)本業はフリーランスの映像翻訳者です。

と言うと聞こえはいいけど、極度のあがり症なので、これしか自分にできる仕事がないとあるとき悟ってフリーの翻訳者を目指しました。

「接客はダメ、会社勤めもダメ。でも英語が好き、映画が好き」。

私にとって、家で一人で黙々とできる翻訳の仕事は、もはや天職だと思ってます。

そんな私が伝えたいことは、あがり症や社交不安障害があっても、就ける仕事はある!ということ。

今回は、あがり症の私が英語を勉強し、新卒で翻訳会社に入社するまでの話です。

どうぞお付き合い下さい。

あがり症の私が翻訳者になるまで①

 

話すことより書くことが好きだった子ども時代

 

子どもの頃から、どちらかと言うと話すことよりも書くことの方が好き。学校の勉強はできる方でしたが、ただ真面目なだけで、「頭の回転がいい本当の頭の良さ」ではありませんでした。

でも小学校〜中学校時代は、人並みに緊張するぐらいであがり症で悩むことはなく、「芸能人になりたい!」と言っていたときもあるほど。

芸能人なんて、あんなに人前で注目を浴びる仕事は、今じゃとても考えられない…。

 

あがり症が始まるも、英語が好きになった高校時代

 

高校2年のときにトラウマとなる出来事があって(詳細はコチラ)、この頃からあがり症、過緊張で悩み始めます。それでもハリウッド映画や海外ドラマ、海外文通にハマったりして、英語が好きになった時期。

英語だけは得意科目になり、クラスメイトに英作文の宿題を写させてあげて喜ばれたり、大学受験前は学校指定の単語帳を先生に言われたとおり丸暗記したら長文問題がスラスラ解けるようになって感動したり。

当時は英語のスピーキングが重視されていなかったこともあり、あがり症が悪化する中、1つでも自信のある分野が持てたことは救いでした。

 

あがり症は治らず、それでも海外留学した大学時代

 

大学はがっつり英語系の学部ではなかったけど、やさしい先生の言語学ゼミに入り、英文法の研究をしました。ゼミでは毎週ミニ発表があり、いつも緊張で胃が痛くなっていましたが、幸いゼミ生はたった4人。毎回メモをびっしり書いて乗り切ってました。

私の場合は高校の授業での「音読」が最悪のトラウマだったので(たぶんみんなが同じ文章を目で追っているという状況がダメだった)、「音読」の機会が減った大学時代は、何とかだましだまし過ごせた気がします。

そしてあがり症にもかかわらず、大学4年になる前に、勢いで1年間、オーストラリアに交換留学に行きました。もちろん留学先では授業でまともに発言できず、毎回緊張。でも日本とは違う授業の雰囲気のおかげか(発言したい人は自由にするし、しない人は相手にされず置いていかれるだけ)、日本のような窮屈さや、失敗を恐れる緊張感も少なかった気がします。

1年間の留学でほとんどリスニング力と会話力は身につきませんでしたが、TOEICの点数だけはとれるようになったので、履歴書に書ける唯一の強みができました。

 

就活は地獄、でも新卒で翻訳会社に入社

 

留学から戻ったのが4年生(私の場合は5年生)になる直前だったので、就職活動は出遅れました。そして就活はあがり症には地獄。特に集団面接は大大大の苦手。他人の目が気になるし、周りと比べてしまう。個人面接はまだマシだったけど、頭が真っ白になるわ、声は震えるわで、20社くらい受けてすべて落ちた記憶があります。

当時から「翻訳」の仕事に憧れてはいたものの、新卒で翻訳の仕事ができるとは思っておらず、英文事務系の職種を中心に就職先を探しました。

履歴書やエントリーシートを書いては、緊張して面接試験に臨み、結果は不採用。就職活動がうまくいかないと自分が否定されたような気になって、あがり症でなくても滅入りますよね。

そして一度は就職をあきらめかけたのですが、3月中旬の大学の卒業式の3日前に、ギリギリ就職が決まりました。新聞で地元の翻訳会社の求人をたまたま見つけ、採用してもらえたのです(あのとき思い切って電話を掛けた自分、エライ!)

社長夫婦とパートさん1人、正社員1人の小さな翻訳会社ですが、退職する正社員の方の後任ということで、タイミング良く空いたポジションでした。

もちろん採用面接は緊張しましたが、松下幸之助さんの話題で社長と話が弾んだことが、採用の決め手になったのかなと思っています。

人生何があるか分からないとはまさにこのこと。

無事に就職、しかも思ってもみなかった念願の「翻訳会社」に就職することができた当時23歳の私ですが、あがり症はますます悪化…。この続きは長くなるので、別記事に書きたいと思います。

 

 

おまけ:通訳はできなくても翻訳はできる

 

「英語ができるなら通訳もできるでしょ」とよく言われますが、「翻訳」はできても「通訳」はムリ。英語で話し掛けられたとたん、変なスイッチが入って体が硬直しちゃうんです。

社会人2年目の頃、一度小さなセミナーの通訳ボランティアを頼まれたことがありますが、まともに通訳できず、受講生から「通訳さんの声が小さくて聞こえません」と指摘される始末。思い出す度に恥ずかしくなる苦い思い出です。

語学系の憧れの国家資格である「通訳案内士」の試験も、トライしたことがありました。一次試験は頑張って受かったのですが、二次試験の面接がやはりダメ。遠方の試験会場まで、緊張でフラフラになりながら行ったものの、2回連続で落ちてあきらめました。

でも自分に向いていないものは、潔くあきらめればいいと思うのです。人には向き不向きがあって、適材適所で世の中は成り立っている。

のちに、通訳を本業としている人と一緒に翻訳の仕事をしたことがあるのですが、その人は「私に翻訳なんて無理だわ~(合わないわ~)」と言っていて、「そうか、英語ができるからって、みんながみんな翻訳がやりたいわけじゃないんだ。通訳の仕事は通訳がやりたい人にやってもらえばいいんだ!」と気づき、それ以来、胸を張って「翻訳一筋」の私です。

あがり症や社交不安障害(SAD)があると、将来仕事をして生きていけるか不安になることがあると思います。でも「自分の好きなこと」「自分にできること」に絞って探してみれば、特に今の時代、できる仕事は必ずあると私は思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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